倭(やまと)の風に身を託す 著名と無名が引き立て合う 大原の里とは…
京都 大原の里
被写体としての此の景色を 何の変哲も無いと想い
更々 気に留めることも無く 遣り過ごしてしまうのか
玄人を唸らせるほどの 秘めたる魅力有るものと 認識
するのか 二者択一であろう…
中庸だと言ったなら そのひとは
余程の変人か はたまた上の空の生返事と言うことでも
あろうか…
しかし何方(どちら)でも無い 中庸だなどと想う人は
余り居ないと 割と早く気付かせてもらえることとなる
少々 京都大原の魅力について 戯言を以って評させて
頂いたが
それは それとして勝手に 浮かれついでに…
私の大原への想いをほんの少しだけ 興させて頂きたい
ここは大原 純和風
京都の田舎と 言いなさるな
本当のことさ 洗練された 山 川 田 畑
ちょいと登れば 国宝級の建物と庭と
それに加えて 名のある別荘…
京都 大原の里
を目指す
途中には守山市があり 右手に名のあるサッカー選手
たちの母校(高等学校)が 道路から見えて来る
真っ直ぐ行くと海が……
否 琵琶湖がゆったりと現れる
えっ… 本当に海じゃないのかと 疑ってしまう
分かっていても 毎回…
大橋を渡る… 右に行けば夢の国 パステルカラーの
湖西路
そして真っ直ぐは…かの 京都の田舎に行く
里に着いて ごく普通の景色から
因みに夏なら 縁側に座るだけでも 涼がとれる
三千院にて
寂光院も尋ねる 自己主張無しの品の良さである
逆に これが洗練された自己主張か…
胸に染み入る…
しかし里に降りて ほっとする自分に 暫し驚く
上にある著名な建物と 此の何処にでもある様な
山 川 田 畑 原っぱ…
双方が持ちつ持たれつで 互いを引き立て合っている
童謡詩人の巨星 金子みすゞ さん では無いが
正に「 皆んな いい… 」である
寂光院にて
何度目かに 此処を訪れた時だった
年輩のタクシーの運転手さんが
仲間内で後輩であろう 彼に言っていた言葉を 想い出す
それまでの大原は 訪れる人こそ少ないが 静かで
それなりに良かった
しかし かの曲がヒットしてからは 一気に人は増えた
が 元よりの大原の良さが 無くなった
えらく うるさくなってしまった
地元の方の本音だったのか…
そのままお伝えした
誰もが余計な気を遣わずに訪れることが出来る
ならば
そんな大原の里に 魅力を感ぜずには いられない…
倭の国 日本の魅力は多様で 奥が深い
何時の時代にももののあはれを尊ぶ
此の国の本質は
ありふれたものの中にこそ 有る…
京都 大原の里