木洩れ陽… 塩沢湖畔に於ける
塩沢湖畔にて
昨年師走 二十六日のブログ記事
「 軽井沢浪漫… 街の彩と
塩沢湖畔に於ける木洩れ陽に想う 」を
短めに綴ってみました
所謂 散文の詩です
一緒に散策頂ければと想います…
近頃 木立の中を歩くなどは
とても特別なこと…
わざわざ何処かに出掛けて
そんな風な場所を探したり
あれこれ選んだり
最早 林業の範囲で
樹木を大切に生かしながら
数多の植物たちと共存すると言う考え方は
余り無く
何方(どちら)かと言えば
人間に都合良く開発をすると言う
目の前の享楽に拘(こだわ)った
土木的 商業的発想に
如何(いかん)せん繋がってしまう
かつて普通に存在した
雑木林や赤松林
くぬぎ林や栗林 竹林など…
見渡しても 探すのが容易では無い
得てして街場のすぐ隣の木立
それに人里に溶けこむ雑木林と言えば
軽井沢は その最たる土地柄の
ひとつであろう
その色は深遠であり
織り成す彩(いろどり)は多種多様である
然もその色は彩は
二度とは再現出来ない程に複雑に
混じり合い
ひとつの完成形が
数多(あまた)存在する
二十数年前…
私は軽井沢町の塩沢湖畔を訪れた
風光明媚と言えば それ迄だが
木立と湖畔の佇まいが 何とも絶妙であり
そこには 穏やかで儚き浪漫がある
中でも 陽が降り注ぐ時などは
木々の間から差し込む
柔らかき清涼なる光たちが
清き天上のものの伝言を
大地の大いなるものに
届けんとしているかの様でもある
その木洩れ陽は飽くまで柔らかく
まるで湖面を淡い絹で包むかの如く
微かに この目を潤ませる…
彼処(あそこ)に見えるのは
ペイネの像と茶色い館
ほんの少しだけ 湖畔の道を歩いてみたい…
ペイネ美術館
あなたの色が 深すぎて
儚き憂いに この身は焦がる
森の教会 木立に惑う
どこか切ない 塩沢の湖畔
初秋の長月 浅間の里に…
私は散文の詩が とても好きだ
行間には 様々な余韻が満ち溢れる
塩沢湖畔に於ける木洩れ陽は
若き日の 私の浪漫である…