ゴンドラの唄 いのち短し恋せよ少女…
ゴンドラに揺られながら
ゆったりと…
辺りを眺めて行きたい
今 眼に映る
かけがえのない情景や
人々の笑顔や 笑い声や
楽しげな様子が
とても美しく…
子供たちよ 無垢であれ
幸せであれ…
そして 女性たちよ
いつまでも優しく 艶やかであれ…
時折心の奥に憩う
或る唄がある
聴けば…
日本情緒出ずる
凛とした思い遣りと優しさに
包まれる
そして いみじくも
此の国に生まれ育ったことを
しみじみと実感して仕舞う…
偶に意識に浮かび
心で旋律を諳んじることもあるが
特に歌ったことも無ければ
他人に好きな曲はと尋ねられ
此の曲の名を挙げた試しも無い
もしもであるが…
私に過去生が有り
此の時代 此の国に
存在したとするならば
其のときも
此の楽曲に対して
まるで 同じ感覚だった様な
そんな 気がしてならない…
ゴンドラの唄
大正四年発表…
そう…
大正浪漫 そのものである
いのち短し
恋せよ少女(おとめ)…